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競わせることで力を伸ばすのが教育

最高の先生にマンツーマンで指導を受けるのが理想的な教育だと考えていませんか。
確かにマンツーマンによる教育は、個人の進捗度に合わせて細かく指導できるという大きなメリットがあります。
けれども実際に指導してみると、予想したほど実力が伸びないケースも見られます。
反対に競い合うライバルがいれば、刺激を与えあって大きく伸びる子どもがしばしばいます。
「ご学友」という言葉は今では学校友達のような意味で使われていますが、昔は貴人の館で子息と一緒に指導を受ける平民の子どもを指しました。
貴人の子息は学校や寺子屋などへは行かず、自宅に大学教授を招いて授業を受けていましたが、一対一では学力が伸びないことが経験的に知られていました。
そこで臣下や平民の中から年齢の近い子どもが選ばれ、一緒に授業を受ける仕組みになっていたわけです。
教育方法は時代によっても変化しますが、いつの時代でもライバルの存在が重要なことは興味深い点です。

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